イヌ、ネコのコロナ感染の実態把握へ

 Yahoo!ニュースより転載

今わかっているペットのコロナ情報とは?

共同通信の記事によりペットのイヌやネコの新型コロナウイルス感染の実態を把握する新たな取り組みがあることがわかりました。

それは、東京農工大と国立感染症研究所などが3月までに始めるもので、各地の動物病院と連携してイヌやネコなどの感染動物をいち早く見つけるというものです。

コロナ禍ではSNSの上で愛犬や愛猫のことを心配する投稿を数多く見かけました。憶測や科学的な根拠のない事実がひとり歩きするのはよくないのです。そして、イヌやネコを飼育放棄すると困ります。

それで、今わかっているペット(主にイヌやネコ)のコロナ情報をまとめました。飼い主は冷静な行動を取りましょう。

新型コロナウイルスがペットからヒトに感染するの?

いまのところ、新型コロナウイルスがイヌやネコを通してヒトに感染した事例は報告されていません。

イヌやネコではないのですが、オランダのミンク農場では、新型コロナウイルスに感染したミンクからヒトへ感染した可能性のある事例が報告されています。

新型コロナウイルスは、イヌやネコに感染するのか?

これまでに新型コロナウイルスに感染したヒトからイヌやネコが感染したと考えられる事例が数例報告されています。

ネコは、新型コロナウイルスの感受性が他の動物種(イヌなど)よりも高いとの報告があります。実験室内での感染実験では、ネコが他のネコに感染させ得るという結果が報告されています。

ペットではないのですが、動物園のトラやライオンが飼育員から感染したと推察されている事例もあります。

しかし、新型コロナウイルスは主に発症したヒトからヒトへの飛沫感染や接触感染により感染することがわかっています。現時点では、ヒトから動物への感染事例はわずかな数に限られています。

新型コロナウイルスに感染したら、イヌやネコはどうなるか?

新型コロナウイルスに感染したイヌは、不顕性感染といわれています。つまり症状が出ない。ネコは、呼吸器症状と消化器症状といわれています。クシャミや下痢をしたからといって、新型コロナウイルスに感染したというわけではないのです。そのことを詳しく見ていきましょう。

ネコの伝染性の呼吸器症状としては以下のものがあります。

・猫ウイルス性鼻気管炎

・猫カリシウイルス感染症

などがあります。

ネコがクシャミをしているや鼻水を出しているから、すぐに新型コロナウイルスに感染しているとは言えません。かかりつけの動物病院で調べてもらいましょう。

次は、伝染性の消化器症状ですが、間違いはやすいのですが、新型コロナウイルスと猫コロナウイルス(FCoV)があります。それは、下痢などをする消化器症状です。新型コロナウイルスと猫コロナウイルスの類症鑑別ができる研究機関で検査しましょう(日本では、あまりないです)。

猫コロナウイルスは、ネコのウンチを提出すれば、検査センターでわかります。

ペットを飼育するうえでの注意点

新型コロナウイルスに限らず、他にも動物由来感染症があります。動物由来感染症とは、動物からヒトにかかる感染症です。その予防のため以下のことに注意してください。

□動物との過度な接触は控えましょう

□ペットとキスや口移しでものをあげなでおきましょう

□動物に接触する前後で、手洗いや手指用アルコールでの消毒などを行いましょう

□特にペットの体調が悪い場合はできる限り不必要な接触を控えましょう

□できれば、一緒に寝るのは控えましょう

□ネコは、外に出さず室内飼いにしましょう

ネコはイヌに比べて新型コロナウイルスに感染しやすいので、飼い主が新型コロナウイルスに感染しないようにします。そして、ネコを外に出さなければ新型コロナウイルスにかかることはまずありません。

上述のような知識を持って、イヌやネコを飼い主が守ってあげてください。そして、イヌやネコは、飼育放棄をするのではなく、終身飼育が基本です。

NPO法人 補助犬とくしま

特定非営利活動法人(NPO法人)補助犬とくしまは、徳島県の身体障害者補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)の育成と普及啓発を促進する事業を行い、障がい者福祉の向上のための活動を行なっています。

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